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コウノドリ -2nd season- 第2話 研修医目線の感想

今話題の医療ドラマ『コウノドリ』。ちまちまと出来る限り感想をアップしていきたいと思います。

今回は第2話です。バックナンバーはこちらからどうぞ。

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担癌患者の妊婦

ときどきいらっしゃる担癌患者の妊婦が今回のテーマになっています。

子宮頸がんは妊娠可能年齢である若年女性に好発するがんであるため、妊婦健診の際のルーチンチェックで子宮頸がんが発覚することはありえないことではありません。

錐体切除で断端陰性になって取り切れることもありますが、断端陽性で広汎子宮全摘出術を行わなければならないこともあります。

その場合、赤ちゃんをいつまでお腹の中で育てて、お母さんの手術を行うか、非常に悩むこともあるようです。

今回のエピソードでは母子ともに健康で、ハッピーエンドとなっていますが、なかなかこんなにうまくいくことはないんじゃないかなぁ、というのが正直なところ。

 

産婦人科医療において、大原則は母体優先です。これはコウノドリの1st seasonのにおいて死戦期帝王切開術が行われた際にも端的に示されています。

 

こういうわけで「自分の命を削ってでもよいから37〜41週の正期産になるまで待つ」という希望されるお母さんもいるとは思うのですが、その選択はなかなか許されないんやろな、と思います。

 

冷たい言い方をしてしまうと、お母さんの身体・胎盤はこの上なく素晴らしいECMOです。どんな医療機器でもっても取って代わることはできません。ぎりぎりまで母体の中で育てたい、しかし母親のがんの治療も始めたい、、、このせめぎあいに最善解はないやろな、と思います。母親・父親の判断では決めかねることが多く、正直、主治医の価値観(おすすめ)で治療方針が決定してしまう気がします。

 

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「運が良かったな」

一宮Dr.がコウノトリDr.に言ったセリフです。本当にそうだと思います。

患者さんはいつもリスクと戦っているわけですが、それは医療者も同じです。

 

「運が良い」というのは医療者にとって重要な資質です。

 

たとえ医療者の判断が理論的・社会規範的には間違っていたり、ある種博打近い判断を行った場合にも、患者さんの症状が上向きになればその判断は「正しかった」ということになります。

 

ラックの種があるならいっぱい食べたいです笑

 

来週は今話題の無痛分娩の話があるようです。賛否両論ですが、どのように話が展開するのでしょうか。楽しみにしておきたいと思います。

 

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