のび太の後期研修医日記

人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道


研修医生活 日常生活

コード・ブルー -3rd-season- 第10話 研修医目線の感想

投稿日:

今話題の月9ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の感想を書いていきたいと思います。

今回は第10話。最終回です。バックナンバーはこちらよりご覧ください。

 

スポンサーリンク

Contents

二次崩落は熊本地震を彷彿させる

前回のエピソードの後半で新規開業する地下鉄地下を一般開放した際に、地盤沈下が落ち、たくさんの死者・傷病者が発生しました。

そして、救助隊・医師が地番崩落現場に赴き、救護にあたっている最中に、二次崩落がおき、医師・救急隊を含め生き埋めになってしまいました。

ドラマのこの光景をいていて、昨年4月の熊本地震を思わずにいられませんでした。

この地震は最初に発生した地震はかなりの規模のものではありましたが本震ではなく、その数日後に発生した地震が本震でした。その結果、最初の地震を受けて日本各地から派遣された救援団(DMATなど)が本震に巻き込まれる結果となりました。

 

救護活動にあたっては、救護者の安全が確保されるのが大前提です。白石Dr.は藤川Dr.が被災してしまったことに関して、指揮者として罪悪感を感じてしまうのも無理ないです。

 

熊本地震にしろ、このドラマのエピソードにしろ、二次災害の発生を予測するのは困難です。だからといって、救援団の派遣を行わない訳にはいかない。悩み深い点やなぁ、と思いました。

 

 

二次崩落が起きても落ち着いて対応する救護者

ドラマ中では救護者は二次崩落後も常に落ち着いて行動していました。冴島Ns.が藤川Dr.の容態悪化のため我を失いかけることはありましたが、なんだかんだで藍沢Dr.の指示受けはできていました。

現実の世界では、二次崩落等の二次災害が起きてしまうと、救護者の意欲が下がることが予想されます。

簡単に言うと、救護を放棄し逃げる救護者がいてもおかしくない、ということです。もちろん、医師・看護師・救命士・警察といった職種の人間はこのような有事でも落ち着いて行動できるように訓練されているわけですが、それはあくまでも限られた範囲でのこと。火事現場から逃げる消防隊員はさすがにいないとは思いますが、崩落現場から逃げてしまう人はいてもおかしくありません。医師・看護師の中で、崩落現場から逃げ出さず落ち着いて行動できる人はそんなに多くないかもしれないです。

ただし、医療関係者は人を救うという大義を持って、日々プロフェッショナリズムを発揮しています。逃げ出さずに救護できる人間もいるでしょうし、そのような人間を派遣すべきなのでしょう。実際、熊本地震の際にも、DMATが現場から逃げ出した、という話を耳にしたことは、僕が知る限りはありません。

僕自身が現場から逃げ出さない人間か、逃げ出してしまう人間か、どっちなんやろ?分からんよなー。。。と思いながら眺めていました。

 

スポンサーリンク

憧れで職業を選ぶこと

「ドラマ見て憧れて救命医・救命士になった」と言うと滑稽なことのように思えます。特に、ドラマ中の役者が「ドラマ見て憧れて」と言うと二重の意味で面白いです。

「どんな形でも憧れから仕事を選ぶのは恥ずかしくない」というのはまさしくその通りです。ただし、「憧れに近づけるように努力を怠らないこと」という条件付きです。

ぶっちゃけ医学部に入る理由なんて極論は「憧れ」です。「身内の不幸の際に、医師が頑張ってくれて、こんな人に役立つ仕事をしたいと思った」という医学部面接あるあるな理由でも、結局は「憧れ」です。

研修医として働いていると、「僕ってこの仕事やりたかったんやっけ?」と思うときがふとあります。「ホントに僕のやっていることが世の中、人に役立っているのだろうか?」と思うこともままあります。

結局は、

医師は所詮助かる命しか救うことしかできない。

ので無力感に襲われることもしばしばです。

そんなとき、誰もがかつては抱いていた「憧れ」を思い出すことで、奮起することができるのではないかと思いました。

 

2018年に映画化するらしい

映画化が決定しているそうです。どんな映画になるか楽しみにしておきます。

 

コード・ブルー -3rd-season-の感想をつらつらと書いてきました。20分くらいでちゃちゃっと書いた乱文でしたが、お読みいただいた方はありがとうございます。やっぱドラマって面白いな、って思います。

しかし、「事実は小説よりも」という言葉の通り、実臨床ではドラマとは違った観点でさらに奇なることが起こります。研修医になって半年近くが経とうとしていますが、残りの期間も頑張っていきたいと思います。

 

ランキングに参加しています。他にも『研修医』『医師』をテーマにした面白いブログがたくさんあるので、よろしければクリックいただけると幸いです!
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村

研修医ランキング

 



 

 

336*280

336*280

-研修医生活, 日常生活

執筆者:


  1. 美咲 より:

    のび太さんのコメント、クオリティー高いよ・・・
    コードブルー、白石先生、かっこいいよ。
    医療ドラマは、むずかしいです。手術は、あんまり、みたくないです。
    もっと、恋愛をえがいてほしいです。
    うまく、感想がかけません。
    本当、ドラマ、映画は、いいですね。
    フライトドクター、かっこよすぎです。うらやましい。
    コードブルー、ありがとう!
    白石先生、かっこいい!憧れます。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

コード・ブルー 3rd season 第9話 -研修医目線の感想-

今話題の月9ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の感想を書いていきたいと思います。 今回は第9話。バックナンバーはこちらよりご覧ください。   スポンサーリンク Content …

精神科ローテはこの1冊で乗り切ろう

初期研修で義務付けられている精神科研修。 精神科を専攻しようと考えている研修医以外の医師からすると、いわゆる「息抜き」の期間としている場合が多いかと思います。   将来自分で治療するであろう …

緊急避妊薬のオンライン処方解禁へ

緊急避妊薬のオンライン処方が可能となるそうです。以下の記事に詳細が記されています。 「緊急避妊薬オンライン処方解禁へ 望まぬ妊娠回避に期待」(2019年3月29日閲覧) https://headlin …

意外と便利なイヤーノート

webandi / Pixabay   医学生5・6年生なら誰でも持っているイヤーノート。この参考書が使えるのは学生時代だけかと思いきや、意外と研修医のときも使えますし、内科専門医試験まで使 …

コウノドリ -2nd season- 第9話 研修医目線の感想

今話題の医療ドラマ『コウノドリ』。ちまちまと出来る限り感想をアップしていきたいと思います。 今回は第9話です。バックナンバーはこちらからどうぞ。 1stシーズンはAmazonプライムビデオで配信中。無 …

doctor_dog

doctor_dog

プロフィール

名前:のび太
とある国公立大学を卒業し、とある病院で働いている臨床研修医。2019年〜小児科後期研修医、2017-2019年初期研修医。研修医になって見て感じたことを記録に残したくてブログをはじめました。のび犬じゃないよ笑

※当ブログに掲載している情報、特に医学的情報は医学を勉強途中の研修医の意見に過ぎません。その点を留意の上お読みくださいませ。

twitterのフォローはこちらから!