今話題の月9ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の感想を書いていきたいと思います。
今回は第7話。バックナンバーはこちらよりご覧ください。
人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道
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いつもながら思うことです。このドラマ、開胸・大動脈遮断をやりすぎです笑
よほど外傷救急の訓練を受け、外科のバックグラウンドのある医師でない限り、開胸・大動脈遮断により脳血流を維持、なんてことはしないはず。
僕が勤務している病院でも、開胸・大動脈遮断はおろか、開胸心マすらしたなんて話聞いたことがありません。
今回のエピソードのような医師・看護師といった医療資源と重症度・数といった患者サイドの需要が不釣り合いの際に、トリアージが必要となります。
今回は新郎は救命しないという選択がなされました。
他にもトリアージが重要な場面といえば、大規模災害のときでしょうか。
天災の際には患者の数は膨大になりますが、医師・看護師・薬剤といった医療資源は膨大な需要を満たすだけのものではありません。救急医療と災害医療は類似したものと報じられることがありますが、前者は医療資源が豊富であるのに対し、後者は全然足りない、という点で全く異なります。
傷病者が多い際に、助かる可能性が低い人の救命を行わないのは重要な選択です。灰谷Dr.のような正義感の強い先生にとっては辛いことかもしれませんが、ここはドライにいかないと救える命も救えなくなっちゃいます。
現実にこんな場面に直面するとなかなか冷静にはいかないのでしょうが。
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研修医・フェローには必ず指導医がつきます。そして研修医・フェローの失態の責任は、必ず指導医もとることになります。
これは現実でも本当にあることです。僕みたいな研修医が何らかのミス(患者さんに害が及ばない場合が大半ですが)を犯した際には、今回のドラマで灰谷Dr.ではなく、白石Dr.が責めを負うことになったように、現実には指導医が責任の多くを負うことになります。研修医としては、指導医に対して非常に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。医療の指導をしていただいている上に、責任までとらせてしまうわけですから、、、、
ちなみに、医師・看護師の関係も似たようなもので、看護師が何らかのミスをし患者さんに不利益を及ぼした場合は、基本的にはオーダーを出した医師も一緒に責任をとることになるそうです。医師には「オーダーをこなすだけの力量を持つ看護師にオーダーを出す」義務があるとされていて、その力量を見誤ったとして、看護師と連帯して医師も連絡をとることになります。もちろん、看護師さんが悪意を持って患者さんに害を加えた場合(患者さんを殴った・蹴ったなど)は例外ですが、看護師さんが点滴をとるときに失敗して内出血を作ってしまった、なんて時には医師も責任の一端を負うことになります。ただ、看護師さんにオーダーして任せる仕事は、リスクの高い仕事ではないので、負うべき責任もそんなに大きくはなりませんが。。。
そんなかんだで、責任感の強い灰谷Dr.のような人こそ、自責の念にかられて、自分の命を殺めようとしてしまいがちです。次回はどのようなエピソードになるのでしょうか?
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執筆者:のび太
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