当直する時に上級医の先生に「今日は患者さん少ないといいねー」「今日は平和やといいねー」と言われることがあります。
「そうですねー。今日も平和やといいですねー」と研修医は言うわけですが、「上の先生にそんなことを言われた日に限ってたくさん患者さんきちゃうんだよー。。。」と思ってしまう研修医は少なくないのではないでしょうか。
類例に、「今日は雨だから患者さん少ないだろうね」と上級医と言っていたら、そんな話をした途端に、滑ってコケた患者さんが次々にやってくる、、、みたいなエピソードもあります。
さて、このようなエピソードに関して、Randomized Control Trialをして結果を定量的に研究した論文が発表されました。
PLoS One. 2016 Dec 9;11(12)
”Impact of Attending Physicians’ Comments on Residents’ Workloads in the Emergency Department: Results from Two J(^o^)PAN Randomized Controlled Trials.”
PLoS Oneというのは米国のオープンアクセスの査読付き科学雑誌です。掲載料を払わなければなりませんが、実験方法・統計解析さえしっかりしていれば、インパクトが少なくても掲載されます。採択率は70%ほど。
「お金を払って載せてもらう雑誌」ということで、良くないイメージを持っている先生がいることも事実ですが、インパクトに関わりなく純粋にmethodologyが正しければ掲載される、という意味では、「インパクト」という時代の流行に流されることなく純粋に科学を追求する雑誌とも言えそうです。
この論文に戻ります。
倉敷中央病院のERにおいて救急対応する研修医を「あり」「なし」に無作為に分け、「
結果やいかに・・・??
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両者に差はありませんでした!!
「今日は患者さん少ないといいね」と言われようが言われまいが、もちろん患者さんの数は変わりませんし、研修医の負担感も変わりませんでした。
当たり前の結果と言われればそれまでですが、こんなしょーもないことをきちんと論文にまでまとめあげる倉敷中央病院はさすがやなぁ、と思いました。関西でERが有名な病院の1つはやっぱり違うなぁ、と実感。
ということで、医者の間で有名なジンクスを検証した論文のご紹介でした(*^^*)
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