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キラキラネームに関する世相

最近テレビやFacebookを眺めていると、キラキラネームに関する話題がよく目につきます。

 

現代文講師・林先生がキラキラネームと学力の関係を指摘

有名現代文講師の林先生がキラキラネームに関して下記のようなコメントをテレビ番組でしました。

 

林先生は2017年9月24日放送の「林先生が驚く初耳学」(TBS系)で、次のエピソードを披露した。20年ほど前、テストを実施した後に受験者の名前を、高得点を取った順に見ていった。すると途中から急に名前が読めなくなったという。一定の点数以下にキラキラネームが多くなったようだ。

さらに2017年、東京大学の合格者名簿を作成して番組プロデューサーに見せたところ、こう言われたという。「全員名前が読めますね」。

林先生は、キラキラネームを持つ本人については「責任はない」と強調する。そのうえで、テストの点数と名前が読めるか否かには「ある程度の相関性はあるなあと(思う)」。

林修「キラキラネームと成績に相関性」米学者は親の教育・経済水準も指摘

J cast ヘルスケア 2017年9月30日閲覧

 

いみじくも受験生を相手に商売している予備校講師であるにもかかわらず、よくこんなコメントを恐れることなくテレビの場でできたなぁ、というのが第一の感想です。

まあ、林先生は最近では、予備校講師・タレントを兼業しているようなので、意外とこんなコメントをしちゃっても大丈夫なのかもしれません。

 

僕らの世代には、いわゆる「キラキラネーム」の人は皆無です。クラスの女子に、「〇〇子」「〇〇美」という名前は多いですし、男子でも「〇〇郎」「〇〇太」みたいなベタな名前が多く、名前を読めない人はいません。

ただ患者さんには名前を読めない人がちらほらいらっしゃいます。

キラキラネームのお子さんに関しては、医療界では下記の論文が有名です。

 

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キラキラネームの子どもは不要不急の救急外来受診が多い

『キラキラネームとER受診時間の関係』という論文が、小児科臨床(2015年11月号・日本小児医事出版社刊)に掲載されています。

 

 

日本赤十字社和歌山医療センターの初期臨床研修医の先生が、同病院のERを1週間のうちに受診した15歳以下の患児104名を対象に、年齢、受診時間、重症度(トリアージレベル)、来院方法(救急車か自己来院か)を調べたところ、キラキラネーム児の方が深夜帯の受診が多かったそうです。

 

詳細は、以下のブログで紹介されています。残念ながら僕自身は、この論文にアクセスできませんでした。。。

 

この論文も、

・将来小児科に進む(とは限らない)初期研修医だからこそ発表できた論文

・その証拠に共著者に小児科医は1人もいない

・初期研修と後期研修の病院は違う病院になることが少なくなく、初期研修の病院だと「後腐れ」なく発表できる

という様々な要因が重なって、研究・論文発表できたのだと思います。

というか、こんな若干問題になりかねない自主研究をOKした、この病院の『懐の深さ』or『適当さ』はすごいなぁ、と思います。

 

この論文のN=104ですので、クオリティとしては今ひとつなのかもしれませんが、それこそ、成育医療センターとか東京都立小児総合医療センターとかで同じ趣旨の研究を行えば、しっかりとしたデータが取れるかと思います。このデータが間違っている可能性もあるかとは思います。(ただ小児専門病院でこんな研究をできるかはすごく疑問)

いずれにせよ、キラキラネームの患児は、深夜受診でも軽症が多い可能性が高いというバイアスのかかった診療をしてしまうと足元をすくわれます。子どもは良くなるのもはやいですが、悪くなるときにはあっという間に悪くなります。気をつけたいところです。

 

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