今話題の医療ドラマ『コウノドリ』。以前、コード・ブルーの感想を記した際に、たくさんの方に読んでいただけたので、このドラマについても出来る限り感想をアップしていきたいと思います。
今回は第1話です。バックナンバーはこちらからどうぞ。
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Contents
離島で医者が必要とされる一番の理由は死亡診断書を書くことだ
サクラのかつての恩師である荻島Dr.が孤軍奮闘している光景から今回のエピソードは始まります。緊急帝王切開の後に、荻島Dr.が自嘲的に言ったセリフが、「離島で医者が必要とされる一番の理由は死亡診断書を書くことだ」です。
日本において人間は医師が死亡診断をしない限り死んだことにはなりません(難破・遭難した場合など例外はありますが)。医師が死亡診断をしないと、その死んだ人は法律上は生き続けていることになってしまい、大変なこととなってしまいます。火葬許可証も死亡診断書とともに死亡届を提出しない限り手に入りません。離島に医師がいないと、亡くなった方を荼毘に付すことすらできないのです。
余談ですが、例えば、東日本大震災のような大規模災害の場合、行政や学会が主導となって、死亡時刻・死亡時刻は統一されることが多いそうです。津波に飲み込まれた人がいつ死亡したかなんて、誰にも厳密なことは分からない、死亡時刻がばらばらだと相続の際の権利関係が非常にややこしくなってしまう可能性があります。
もっと余談を言うと、病院で亡くなった方を霊柩車で斎場で運ぶ際に、ご家族が自家用車で(霊柩車に乗らずに)斎場へ行く場合は注意が必要です。死亡診断書をご家族に渡してしまってはいけないのです。ご遺体を搬送中の霊柩車に警察が目をつけた場合、ご遺体と一緒に死亡診断書がないと、霊柩車の運転手は殺人の疑いがもたれることとなり、話がややこしくなる可能性があります。こういうわけで、死亡診断書とご遺体はセットで移送しなければなりません。まあ、そう習いはするのですが、実際にトラブルになった例は聞いたことありませんが。。。
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病気の重さと患者さんが抱える心の重さは必ずしも一致しない
医療者になると忘れがちなことの1つだと思います。
今回のエピソードでは心室中隔欠損が例に挙げられていました。我々医療者からすると「VSDってよくあるよねー」となるのですが、お母さんは気が気でありません。
もっとよくありそうな例を挙げるならば、新生児黄疸で光線療法を行っているお子さんのお母さんには、あたかも一生治らない不治の病に我が子がかかったかのように心配している方も時々います。そのようなお母さんに「心配しないで」と説明してもなかなか心配はとれません。
医療者と患者さんの病気に対する捉え方のギャップはつねに難しいなぁ、、、と思います。実臨床で時に忘れてしまうことの1つです。
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かつら一枚被ったらバレないっていう設定はガバガバじゃない?
と周りに言うと、「空気の読めへんヤツやなー」みたいなリアクションをされます。皆様におかれましては注意していただければと思います笑
次回は妊娠を契機に発覚した子宮頸がんの患者さんのエピソードです。
子宮頸がん・子宮頸がんワクチンに関しては以前述べました。
妊娠の際のルーチンチェックで子宮頸がんを確認するわけですが、その際に子宮頸がんにかかっていると発覚するのは決してまれなことではありません。次回のエピソードでどのように話が進むのか注目です。
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