働き始めて最初に覚える手技の一つが「静脈ルート確保」。気管支鏡や内視鏡の検査前、造影CTや化学療法のルートをとるように依頼されることが多いのではないでしょうか。病棟では看護師さんも輸液や抗菌薬投与のためにルート確保されていることと思います。
そして、初心者なら誰でも抱く悩み、、、それは
ルートが入らない!! ルートがとれない!!
もはや医療関係者の登竜門とも言われる悩みです笑
僕もルートが入らないとき、何度も上級医や看護師さんを呼んでしまいました。。。でもこの1ヶ月でルート確保がうまくなったのも事実。僕が思うルート確保のコツを書いてみたいと思います。
Contents
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あわてない。毎回毎回のルート確保のたびに最高の条件を整える。
なんだかんであわてないことが一番大事だと思います。上腕を駆血して、手をグーパーグーパーしてもらって、血管をペチペチ叩いて、血管を浮き上がらせますよね。ときには穿刺部位を心臓よりも下にすることも。。。そして最も穿刺しやすそうな血管を探すわけですが、しっかり時間をかけて血管を浮き上がらせましょう。静脈ルート確保は日々のルーチンワーク。なのでさっさと終わらせたいのも分かりますが、ルート確保に失敗して上級医、先輩看護師を呼んでいたらかえって時間がかかってしまうのも事実。時間をかけて最高の血管を探してください。ルート困難といわれる患者さんでも時間をかけたら90%くらいの方は刺せそうな血管が出てきます。
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ルート確保はできれば水分摂取後、食事後に。
これはなかなか難しいことかもしれません。水分摂取の有無で血管の出方は全然違います。朝一番は循環血液量が少なくて静脈は虚脱しがち。起床後すぐにルートをとらないといけないことも多いので、どうしようもないこともありますが、可能なら前日の晩の夕食後にルート確保できていると楽かと思います。
ルート困難な方も、昼食後だと意外と簡単だったりします。 -
穿刺する際の角度は血管の太さに応じて変える
22Gの青い針を穿刺することが多いと思いますが、穿刺の際の角度は人それぞれですよね。針を寝かすようにして穿刺する人もいれば、比較的大きな角度で穿刺してそれから寝かす人もいます。
個人的には基本的には針は15〜30度に寝かして穿刺すればいいと思うのですが、浅い角度で穿刺しようとすると、若年者の弾力に富んだ血管・高齢者の硬い血管は弾かれてしまうことがある印象です。このような血管に関しては、45度くらいで穿刺して逆血が帰ってきたら寝かして少し針を進め、外筒を入れたらいいと思います。
あと、苦手だからといって24Gの黄色い針を使うと、切れ味が悪くて意外と入りません。手背の細い血管を狙うとき以外は22Gの青い針を使う癖をつけましょう。 -
隆々と浮き出てくる血管を穿刺しようとしない
初心者の間はどうしても隆々と浮き出て来る血管を穿刺しがち。もちろんそれで問題ないのですが、浮き出てくる血管はよく動きます。だから思っているほど刺しやすくはありません。そして、見えている血管だけに結構凹みます。。。皮膚に埋まっているある程度太い血管を狙いましょう。分枝した血管が合流した太い血管が動きにくくて刺しやすい印象です。
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勢いよく穿刺する
初心者ほど針を人に刺すことに慣れていません。その結果、ゆっくり穿刺してしまい、血管が逃げてしまったり、弾かれてしまったりしてしまいます。どのくらいの深さまで穿刺するかしっかりイメージし、勢いよく穿刺するとうまく刺さりますし、皮膚を針が動く時間が短くなるので、患者さん痛みも少しで済みます。
以上が僕の1ヶ月間での学びです。毎回毎回のルート確保を大切にし、失敗したときは何が悪かったのかしっかり考えると、うまくルート確保できるようになると思います。ぼくもまだまだひよっこなので、精進しようと思います!
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