のび太の研修医日記

人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道


研修医生活 医学関連

タバコによって医療者の治療意欲は削がれるのか?

投稿日:

Pexels / Pixabay

一昔前、あるジャーナリストが透析患者に関する不適切な発言をし、物議を醸しました。

長谷川豊氏、「人工透析」ブログの「真意」語る 全腎協の謝罪要求は「断固拒否」

J-CAST news 2017/6/7閲覧

この発言は後に撤回されましたが、長谷川氏はテレビ番組降板を余儀なくされるなどし、社会的影響は大きかったようです。

 

似たような話?というと問題かもしれませんが、病院を受診する患者さんの中には喫煙習慣を持つ方もたくさんいらっしゃいます。中には入院中に院内で喫煙してしまい、強制退院になる方も。。。

こんな方をちょくちょく目にしてしまうと、医療者サイドの喫煙者に対する治療意欲が下がってしまうのではないか、と懸念してしまいます。件名に対する答えは、YES/No両方いるというのが実際のところかもしれません。(統計を取ったわけではないので分かりませんが)

ただ大前提として、喫煙は合法的な行為です。喫煙者が病院内でタバコを吸うのは病院のルールに違反するので強制退院になってもやむなし、と思いますが、基本的にはタバコは嗜好品の範疇なので、強制的に禁止することはできません。

喫煙者は何ら違法なことを行っていない善良な市民ですので、彼らに対し、医療者が不平等な取扱いをすることはあってはならないはずです。

 

ただ、まあ、肺がんやCOPDにまでなって、息をするのもしんどいのに、まだタバコ吸ってるのはすごいなぁ、とは思いますが。逆を言えば、それほどまでにタバコには依存性があるのであり、禁煙は本人の意志の問題を超えたものである、と言えるのかもしれません。

 

 

スポンサーリンク

 

 

僕自身勉強不足なので、どのようにするば禁煙を確実に達成していただくことができるのかは分かりません。

正直、患者さんが喫煙されていると、患者さん自身に治療意欲があるのか少し疑問に思ってしまうこともあるのですが、そこはぐっと堪えて、

  • 喫煙者は「ニコチン依存症」という疾病を持つ患者である
  • 「ニコチン依存症」は疾病であるのだから、医師である自分は疾病をよくするために、すべからく禁煙指導を行うべきである

と考えるようにしています。

毎日毎日回診のたびに、「タバコをやめてください」と繰り返し唱えています。

家人の方の協力があれば、うまくいくこともあります。入院中は当然禁煙していただいているので、その延長で禁煙継続していただけることもありました。が、ムダに終わることの方が多いです。でも、僕が「タバコをやめてください」と言うだけならお金かからないし、失敗してもデメリットは全く無いので、しつこく唱えています。

 

どなたか、有効な禁煙指導の仕方(特に禁煙外来にてニコチンを使用した治療を行っても禁煙できなかった方)があれば、教えていただけるとありがたいです。

「あのひとはタバコ吸ってはるし、治療するの、なんか萎えるわぁ」と思うのではなく、「より治療効果を上げるために、どのようにすれば禁煙してもらえるのだろうか」と頭を捻ることが医療者に求められる姿勢だと思います。後ろ向きな姿勢ではなく、前向きな姿勢で取り組むことが大事やなぁ、と。

 

冒頭の長谷川氏も、「人工透析患者を増やさないためには今後どのような政策を行うべきか」あるいは「人工透析の費用を飛躍的に下げるにはどのようにすればよいか」前向きに論じることができれば、このように叩かれることはなかったのではないでしょうか。

ランキングに参加しています。よろしければクリックいただけると幸いです!
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村

研修医ランキング

 



 

 

 

 

 

336*280

336*280

-研修医生活, 医学関連

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

新専門医制度に対する研修医の想い

新専門医制度に基づく専攻医の募集が始まっています。医療界を騒がせた新専門医制度に関して、研修医目線の感想を書いてみたいと思います。あくまで私見ですので、ご了解ください。   本来は昨年に開始 …

「患者さん少ないといいね」と当直で上級医に言われたら日に限って・・・

By: ER24 EMS (Pty) Ltd.   当直する時に上級医の先生に「今日は患者さん少ないといいねー」「今日は平和やといいねー」と言われることがあります。 「そうですねー。今日も平 …

聖路加国際病院に労基署が入ったニュースを見て思う

slon_dot_pics / Pixabay 世間で聖路加病院の労働環境のニュースが騒がれています。 『聖路加病院に労基署、土曜外来を全科廃止へ』 日経メディカル2017年5月15日閲覧 http: …

テタニーと補正Ca

Myriams-Fotos / Pixabay 救急外来でよく見かける疾患として、「過呼吸症候群」が挙げられます。 僕が持っているイメージは、「過呼吸になって、CO2が飛んでいって、呼吸性アルカローシ …

救急当直をして思う

UzbekIL / Pixabay 救急当直はどの病院でも研修医の大事なお仕事の一つだと思います。ある意味、病院の中ではお荷物的存在である研修医が、病院へ貢献できる貴重な場面が「救急外来」であるとも言 …

doctor_dog

doctor_dog

プロフィール

名前:のび太
とある国公立大学を卒業し、とある病院で働いている初期臨床研修医。研修医になって見て感じたことを記録に残したくてブログをはじめました。のび犬じゃないよ笑

※当ブログに掲載している情報、特に医学的情報は医学を勉強途中の研修医の意見に過ぎません。その点を留意の上お読みくださいませ。

twitterのフォローはこちらから!

 

人気記事TOP10

当サイトは第三者配信の広告サービスGoogle Adsenseを利用しています。広告配信事業者はCookieを使用して 閲覧者の興味に応じた広告を表示します。 Cookieを無効にする設定およびGoogleアドセンスに関する詳細はこちらのページをご覧ください。