研修医やコメディカルを対象とした医療関係の講習会がいくつかあります。メジャーなものに関して数回に分けて紹介してみたいと思います。一部は学生さんも受講可能です。
今回ご紹介するのは、ICLS, ISLS, JMECCの3つ。JMECCはまだ受講できていません。が、同期の中には受講した人もいるみたいなので、できる限り紹介してみたいと思います。
人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道
投稿日:2017-12-08 更新日:
研修医やコメディカルを対象とした医療関係の講習会がいくつかあります。メジャーなものに関して数回に分けて紹介してみたいと思います。一部は学生さんも受講可能です。
今回ご紹介するのは、ICLS, ISLS, JMECCの3つ。JMECCはまだ受講できていません。が、同期の中には受講した人もいるみたいなので、できる限り紹介してみたいと思います。
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日本救急医学会が主催する、医療従事者向けの「突然の心停止に対する最初の10分間の適切なチーム蘇生を習得すること」を目標とするコースです。ホームページはこちら。
コース内容としては、前回紹介した ACLSの内容から症候性徐脈や脳卒中の対応を省いたものとなります。
まずはBLSの確認を行った上で、心停止患者に遭遇した際に最初の10分に行うべき処置について、ACLS同様シミュレーションを行います。リーダー役、胸骨圧迫役、呼吸管理役、記録役などに分担してシミュレーションを行い、看護師・コメディカルを含め全員リーダー役は経験することとなります。
ACLSのテキストと比べると安いです。翻訳代がかかっていない分約すなっているのだと推察します。
日本神経救急学会・日本救急医学会・日本臨床救急医学が開催する、医療従事者向けの「脳卒中の初期評価・初期対応」を学ぶ講座です。ご多分に漏れず、シミュレーション形式で行われ、NIHSSスコアをつける練習ができる数少ない講座です。ホームページはこちら。
意識状態の評価(JCS, GCS, ECS)やNIHSSの点数の付け方、実際の症例に基づいたシミュレーションを行うことができます。NIHSSの点数の付け方について学べるのが1つの目玉だと思います。(逆に言えば、NIHSSつけるのは楽勝!という人には不要な講座かもしれません)
やはりACLSのテキストと比べると安いです。ただ、途中の症例のくだりがやや冗長な気がします。ただ受講にあたり必携だそうなので、ISLS受講の際にはご購入ください。
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日本内科学会が主催している救急時の内科対応についてシミュレーションする講座です。ICLSの内容に加え、心筋梗塞など迅速な対応が求められる疾患に対する対応を学びます。ホームページはこちら。
内科認定医取得の際に受講済みであることが必須とされていたそうですが、新専門医制度においてどのような位置づけになるかは不明です。
テキストはちょっとお高めです。救急外来に置いてあって、ときどき読むのですが、そこそこ役に立つ内容となっています。
以上、今回はICLS, ISLS, JMECCについてご紹介しました。BLS, ACLSも含めると、正直なところ講座間で重複する内容が多く、統一してほしい、というのが正直なところです。先輩の評判など参考にしつつご自身にとって役立ちそうな講座を受講してもらえたらええと思います。
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執筆者:のび太
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