のび太の後期研修医日記

人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道


研修医生活

「患者様」か「患者さん」か?

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whitfieldink / Pixabay

みなさんは病院にて患者をどのように呼ぶでしょうか?

「患者さん」?それとも「患者」?

このブログをお読みの皆さんが勤務している・通っている病院ではどちらの呼び方が採用されているでしょうか?

 

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厚労省の指針で「患者様」という呼び方が普及しました

今となっては医療の現場で「インフォームド・コンセント」は当たりまえだの、、、、ではなくて笑、当たり前の概念となっていますが、一昔前は医師が患者の治療方針を専断的に決めるのが当たり前だったそうです。(パターナリズムと呼ばれる考え方です)
そんなんじゃあかん、ということで、2001年厚生労働省の医療サービス向上委員会が「国立病院等における医療サービスの質の向上に関する指針」で「患者の呼称の際、原則として『様』を付ける」という内容を掲載して以来、「○○様」「患者様」という言い方が広まったそうです。

学生の際に患者さんとの言葉遣いについてOSCEで実習し、入職の際にもいわゆる「接遇研修」を受けている身なので、「患者様」と呼べないこともないけど、違和感があるなぁ、というのが実感です。

 

医療は客商売ではなく社会資源の再分配です

そもそも医療は「客商売」ではなく、税金がかなりの部分を占める「医療費」を再分配する営みです。

もし、完全に自費で医療を受けられる方がいらっしゃるのであれば、その方の診療に関しては「客商売」となるのかとおもいます。自由診療が主となる「美容整形」がその代表例でしょう。

しかし、現実には大半の医療は保険診療です。いくら患者がお金を払うから、といったところで医療者サイドとしては妥当性のない医療を提供することはできません。例えば頭痛を訴えられる患者がいくら頭部CTを希望しても、その頭痛が頭蓋内病変に関連しうる妥当性がなければ、検査は施行できません。患者3割負担の場合、7割は社会保険費・税金から費用は負担されているのであり、妥当ではない検査は税金の無駄遣いと非難されるからです。(実際レセプトでひっかかることもままあります)

 

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そもそも「患者様」は字義からして慇懃無礼な気がします

「患者」は読んで字の如く、「患っている(わずらっている)」「者(=人間)」という意味で、決して良い意味ではありません。この呼称にさらに「様」をつけるのは、なにか慇懃無礼な気がしてしまいます。

また、「〇〇様」と呼ばれると、自分は偉いんだと勘違いしてしまう方もいらっしゃいます。「イタイ人やな」というのが正直な感想。必要以上に尊大になりトラブルを引き起こしてしまう場合が結構あります。(ちなみにこの手のトラブルは、「先生」と呼ばれ、自分は偉いと勘違いしてしまうイタイ医者もいるので、患者だけを責められるものではありませんが)

前述した通り、医療は客商売ではなく、いわば相互扶助の仕組みであり、患者と医療者は本来は対等な関係なのだと思います。

 

僕は普通に「〇〇さん」と呼ぶようにしています

ということで、患者さんはどのように呼ぶのが適切か?「患者」という言葉そのものもあまり良い意味ではないから使いたくない。

となると、普通に「〇〇さん」と呼ぶのがよいと思います。

なんて平凡な結論なのだろう!と思いますが、これでよいのだと思います。患者さんのお名前を一人ひとり覚えるのは結構大変。失礼のないように、頑張って名前を覚えるようにしています。ご近所さんに接するのと同じように、患者さんにも接したら良いのだと思います。

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プロフィール

名前:のび太
とある国公立大学を卒業し、とある病院で働いている臨床研修医。2019年〜小児科後期研修医、2017-2019年初期研修医。研修医になって見て感じたことを記録に残したくてブログをはじめました。のび犬じゃないよ笑

※当ブログに掲載している情報、特に医学的情報は医学を勉強途中の研修医の意見に過ぎません。その点を留意の上お読みくださいませ。

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