のび太の研修医日記

人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道


研修医生活

「御侍史」や「御机下」を多用する不思議な風習

投稿日:2017-05-26 更新日:

学生の頃、病院実習をしていた頃から薄々感じていたのではありますが、働き始めて改めて実感すること不思議な『医療用語』の一つに「御侍史」「御机下」という謎の敬語があります。

 

例えば、開業医の先生から、僕が働く病院へ送られてくる紹介状では、

〇〇病院 ☆☆科

出木杉 英才 先生 御侍史

あるいは、

〇〇病院 ☆☆科

出木杉 英才 先生 御机下

という宛名になっていることが多いです。

 

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僕ら研修医は、紹介状をもらう立場ではないので、あまり御侍史・御机下という敬称を使われることは少ないです。

ただ、この敬称を用いることは結構あって、特に院内の他科にコンサルテーションする際によく使います。

例えば、、、

 

消化器内科 担当医先生 御侍史

平素は大変お世話になっております。

〇〇△△様は、当科にて関節リウマチに対しステロイド・メトトレキサートによる治療を行っている患者様です。

昨日昼、黒色便を排泄されたとの報告が看護師よりあり、本日便潜血検査を行いましたところ、便潜血(++)との結果であり、消化管出血を疑っております。下痢・嘔吐等の消化器症状は認めず、採血では貧血あるものの肝機能障害・腎機能障害は認めません。

ご多忙な中大変恐縮ではありますが、便潜血陽性に関して貴科的に御高診いただけないでしょうか。お手数おかけして申し訳ございません。何卒ご高配頂けますと幸いです。

膠原病内科 研修医 野比のび太 拝(PHS 5478)

 

みたいな感じでコンサルを書きます。ここでも「御侍史」や「御机下」を使うんですよね。

 



 

 

もともと、

御侍史」(おんじし・ごじし)は、医師に直接手紙を届けるのは、多忙な医師には申し訳ないのでお付きの人に届けば十分です、という思いから使われている敬語

御机下」(おんきか・ごきか)は、医師の机の上に置くほどの手紙ではないですよ、へりくだる敬語

やと思うのですが、「御侍史」は

そもそもお付きの人(秘書)がいる医師なんてほとんどおらん!!笑

し、「御机下」は

本当に手紙を机の下に置いたら、多分ブチ切れられる!笑

そもそも「御机下」が使われる書類は、紹介状とかやし、机の下に置いてはいけない結構重要な書類!!笑

 

それでも慣習とは恐ろしいもので、僕自身、「御侍史」「御机下」という言葉に慣れてしまいました。

 

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ちなみに、上で示したコンサルテーションも、簡単に書くならば、

 

消化器内科 担当医先生

黒色便の原因精査に関するご相談です。〇〇△△様は、関節リウマチに対しステロイド・メトトレキサートによる治療を行っている方です。

昨日昼、黒色便を排泄されたとの報告があり、本日便潜血(++)です。消化管出血の疑いありますが、下痢・嘔吐等の消化器症状は認めず、採血では貧血あるものの肝機能障害・腎機能障害は認めません。ご高診よろしくお願いいたします。

膠原病内科 研修医 野比 のび太(PHS 5478)

くらいでOKなはずで、

「平素は大変お世話になっております」「ご多忙な中大変恐縮ではありますが」「貴科的に御高診いただけないでしょうか」「お手数おかけして申し訳ございません。何卒ご高配頂けますと幸いです。」

あたりは、「くどいなぁ」と正直思いながらも、「みんな書いてるし長いものには巻かれとくかぁー。研修医は目立つことすると叩かれるし。。。」、というのが現状です。

「ムダな慣習だよなぁ」とか言うと、いろんな先生方に怒られそうなのですが、せめて院内では不要な挨拶を削って、内容だけでコンサルしたらええのになぁ、と思います。(紹介状は対外的な書類なのでこの限りにはないと思いますが)

 

とはいえ、この医療業界の慣習にどっぷりつかりつつある今日このごろ。。。

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とある国公立大学を卒業し、とある病院で働いている初期臨床研修医。研修医になって見て感じたことを記録に残したくてブログをはじめました。のび犬じゃないよ笑

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