研修医を対象とした医療関係の講習会がいくつかあります。メジャーなものに関して数回に分けて紹介してみたいと思います。一部は学生さんも受講可能です。
今回ご紹介するのは、T&A(Triage and Action)シリーズです。
人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる医師への道
投稿日:2018-01-05 更新日:
研修医を対象とした医療関係の講習会がいくつかあります。メジャーなものに関して数回に分けて紹介してみたいと思います。一部は学生さんも受講可能です。
今回ご紹介するのは、T&A(Triage and Action)シリーズです。
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Contents
T&A(Triage and Action)は教育病院として名高い飯塚病院(福岡県)で開発された、救急初期診療(助けを呼んで上級医や専門医に引き継ぐまで、最初の10分間のスムーズに行い、マネージメントし、患者を安定化させる)に関してシミュレーション形式で学ぶプログラムです。大人用・小児用・マイナーの3種類のT&Aがあります。
ショック・胸痛・呼吸困難・吐血・腹痛・頭痛・麻痺、痙攣といった、主要兆候別にwalk in患者の初期対応をシミュレーション形式で学びます。各施設ごとに飯塚病院の先生を招聘して行っている模様。僕も夏に受講し、救急診療においてとても役立っています。
上述した救急初療T&Aの小児版。そもそも小児の場合は「重症度」を測るのが難しく、トリアージレベルの話からレクチャー・シミュレーションがあります。その後、発熱・腹痛・喘鳴・有熱性けいれん・皮疹など主要兆候についてシミュレーション形式で学びます。
他にもHAPPYという病歴問診・身体所見のワークショップが開催されています。小児科研修では『HAPPYこどものみかた』という参考書が必携本として有名です。
鼻出血、骨折、眼内異物(厳密には眼窩内眼球外異物)、鼻・耳・咽頭異物、軽度熱傷、動物咬傷、肘内障などなど。内科当直をしていても、walk inで出くわす可能性の高い主訴に関して、翌日の専門医受診につなぐまでの応急処置について学びます。専門家へのコンサルトが必要となるのはどのような場合か?という基準も含め、シミュレーション形式で学ぶことができ、次の日の当直から役に立つことをモットーにレクチャー・シミュレーションが構成されています。
有名な本は下記記載のレジデントノート。必ずしも購入しなくてもいいと思いますが、友人に借りるなどして目を通しておくことをオススメします。
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今回紹介した3種類のうち一般公募されているのは、小児とマイナーエマージェンシーンの2種類です。上で貼ったリンクから飛べるページから申し込めます。
お近くで開催される際には、受講されてみてはいかがでしょうか?
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執筆者:のび太
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