東京医科大学の入学試験において、文部科学省高級官僚が東京医科大学に私学支援事業を認定する代わりに子息の入学を確約するように迫っていたことが発覚し、問題になりました。
東京医科大の「裏口」入学疑惑、同窓会が合格優遇リストを作成か(2018/7/19閲覧)
https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/18/tokyo-medical-university_a_23485089/
上で示したネットニュースを始めとして、裏口入学を糾弾する記事がたくさん見つかります。
ただ、ちょっと論点がズレた報道が多いのではないかなぁ、、、と思います。
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大学関係者の入試優遇は絶対悪なのか?
同窓会子息を優遇するのは必ずしも悪くないのでは、と思います。
これまでも、私立医学部では、1次試験は学科試験、2次試験は面接試験とし、2次試験の点数は公表されずブラックボックスに包まれたまま、という大学が多いです。そのような場合、2次試験では、
・その大学の同窓生の子息が有利
・現役生や一浪生が有利
・再受験生は不利
なことが一般的傾向として見られるのは決して珍しくありません。
一次試験の点数が優れていても、30歳代や40歳代受験者に対する不利な取り扱いをするのは珍しくないですし、このことに関しては異を唱える人は少ないかと思います。
以下のようなwikiでも、再受験生に対する寛容さ・厳しさがランク付けされています。
国公立再受験掲示板 http://www.saijuken.com/kokusai/
私立再受験掲示板 http://www.saijuken.com/swiki/
そもそも、私立大学がどのような学生を入学させるかは、相当程度の裁量が大学側にあります。国の補助金が入っているとはいえ、運営費の大部分を自分で賄っているわけですから。
そんな中、自分の大学の同窓生を優遇するのは決して悪いことではないと思います。自大学と繋がりのある人間を入学させたいと考えるのは自然なことです。
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医師国家試験が医学部卒業生の質を担保する
学力以外の要素で優遇され、入学した学生が他の学生と比べて劣った医師となるか?と問われると、決してそのようなことはありません。
そもそも日本の医科大学の入試難易度は様々。ついでに言うと、各医科大学の学内で行われる試験の難易度はバラバラ。卒業しやすさも大学によって全然違います。
そんな様々な環境を経てきた医学生の質を担保するのが医師国家試験です。
全国共通で同一の採点基準で行われる国家試験:医師国家試験に合格しない限り医師にはなれません。
逆に言えば、医師国家試験の合否判定で不正が行われていれば、それは日本の医療の質を揺るがす、許しがたい事件ということになります。ただ幸いなことに、今までそのような事件は起こったことがないようです。
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今回のニュースの問題点は?
今回のニュースの問題点は、
文部官僚が大学への私学支援事業認定という公的な力を使って
自分の子息の入学を確約するという私的な利益を得ようとした
ことに尽きます。
要するに「税金を横領して家族旅行に行った」ようなものです。
これが最大の問題なのだと思います。
ネット上では、なんか論点がずれてる記事が多いなー、と思うので書いてみました。
皆さんはどう思われるでしょうか?
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