初期研修で義務付けられている精神科研修。
精神科を専攻しようと考えている研修医以外の医師からすると、いわゆる「息抜き」の期間としている場合が多いかと思います。
将来自分で治療するであろう『せん妄』『うつ病』だけしっかり勉強しておけば大丈夫で、『統合失調症』『双極性障害』『パーソナリティ障害』などは雰囲気だけ掴んでおいて、適時に専門家(精神科医)に紹介することができれば十分かと思われます。
参考書をたくさん買い込む必要性は皆無です。国試で使った参考書に加えて、次で挙げる1冊持っていれば十分です。
医学書を安く買う方法に関しては下記リンクを参照してください。
Myriams-Fotos / Pixabay 研修医は勉強のためにたくさんの医学書を買います。 医学書は単価が高いものが多いので、少しでも安く買いたいところ。どこで本を買うことが多いのでしょうか? 本屋で買う 医学書は単価が高いものが多いため、「買ったけどあまり自分に合わなくて全然読まなかった!」という事態は避けたいものです。そのため、一度必ず手にとって立ち読みしてみて自分に合うか確認した上で購入する、という人が多いです。 都会だと医学書もきっちりおいている本屋があるのですが、田舎の病院になればなるほど医学書の取り揃... 医学書を安く買う方法(医師・研修医・医学生向け) - のび太の研修医日記 |
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- 精神科診療プラチナマニュアル
感染症で有名なプラチナマニュアル。以前にもご紹介しました。
研修医が最初にぶち当たる課題の1つが『抗菌薬の使い方』です。 1年目の後輩から、「抗菌薬の勉強ってどうしたらいいですか?」と聞かれますが、なかなか一筋縄ではいかないのが現状だと思います。 かくいう僕も「抗菌薬をちゃんと分かっているか」と問われると、「あまり分かってないなぁ」というのが正直なところです。 抗菌薬の勉強の難しさは知識量の膨大さにある 抗菌薬は、 患者背景(健全な患者か?易感染性の患者か?) 感染部位(肺炎か?胆管炎か?腹膜炎か?) 想定される細菌種(肺炎ならば非定型カバーは必要か?緑膿菌... 研修医が買うべき抗菌薬の参考書 - のび太の研修医日記 |
このプラチナマニュアルシリーズ、実は精神科の参考書が出版されています。
感染症と同じく、要点を完結にまとめてある良書です。ポケットに入る手頃なサイズ感。「カルテ記載の例」「アセスメントの例」も含めて記載されています。すべき処方も具体的に記載されており、主要な疾患はほぼ網羅されているので、精神科ローテはこの1冊あれば十分でしょう。お財布に優しいのも良ポイント。
ただし、児童精神に関する記述はほとんどありません(神経性食思不振症に関しては記載あります)。初期研修で児童精神領域の患者さん(学習障害や自閉症、アスペルガー症候群など)を受け持つことは少ないかと思いますが、もし受け持つことになった場合には別に参考書が必要です。
- DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引
レポート作成用に参照すべき本です。成書と言ってしまって差し支えないでしょう。精神科に進もうと思っている研修医以外は購入する必要はありません。
精神科の上級医がやたらと買うように勧めてきますが、図書館で借りれば十分です。安くもない本ですし、惑わされないようにしましょう。
この記事を参考に、精神科ローテを要領よくこなしていただけると幸いです。
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